思想的、疫学的、医療について

医療×哲学 常識に依拠せず多面的な視点からとらえ直す薬剤師の医療

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フッサール

続・病名の存在論的差異

これまで、病名について「モノ的」「コト的」そして、さらにコンスタティブな病名、パフォーマティブな病名という新しい概念を導入し、病名における存在論的差異を考察してきた。とりわけ健康と疾患の境目があいまいな慢性的疾患において、病名付与が人に与…

病名の存在論的差異

[コンスタティブな病名とパフォーマティヴな病名] 僕はこれまで、病名について、モノとコトという言葉を用いて、医療者にとっての病名と、患者にとっての病名を峻別してきた。(※1) 病名を付与されることで救われることも多々あることは承知している。した…

薬が効くとはどういうことか、薬剤効果の現象学的考察

[プラセボという効果] ひとつ、興味深い臨床研究を紹介しよう。 Barrett B, Brown R, Rakel D Placebo. et al. effects and the common cold: a randomized controlled trial. Ann Fam Med. 2011 Jul-Aug;9(4):312-22. PMID: 21747102 http://www.ncbi.nlm…