思想的、疫学的、医療について

医療×哲学 常識に依拠せず多面的な視点からとらえ直す薬剤師の医療

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【書籍紹介】総合診療 2018年12月号 ( Vol.28 No.12) ー違和感を言語化せよ!!

 医学書院さんの「総合診療」で連載中の「もやもや処方の処方箋」、12月号では症例提示をさせていただきました!

 今回のテーマは『「この薬、なんか違うかも」に気づいたら!?』です。

総合診療 2018年 12月号 特集 こんなときこそ漢方を!

 今回のカンファレンスでも、数多くの名言が出ましたが、”処方は環境が作り出す側面がある” というのは、大きな示唆かなぁと思いました。臨床における意思決定は時間(価値の時間割引)や環境に依存しているところが大きいかもしれない、というわけです。風邪に抗菌薬を処方する、というのは医学的合理性よりも環境・文脈依存によるところが大きい典型例かもしれませんね。

 それと、やはり「違和感を言語化せよ」というのは大事だなと改めて。その治療は本当に妥当なのか。その診断は本当に妥当なのか。違和感を覚えても自分に都合の良い仕方で解釈され、再評価の機会を失うことは少なくないように思います。薬剤師としては違和感をどう言葉にして、医師とどう共有していくか、というところが肝要かなと思います。