思想的、疫学的、医療について

医療×哲学 常識に依拠せず多面的な視点からとらえ直す薬剤師の医療

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【書籍紹介】在宅新療0-100 2018年12月号―ポリファーマシー;在宅医だからこそできる対策とは

『0歳から100歳まですべての方の、日々の暮らしを支える自宅での医療、看護、ケア、そして地域連携までを考え提案する専門雑誌』へるす出版さんの在宅新療0-100 今月号は”ポリファーマシー”がテーマです。

在宅新療0-100 2018年 12 月号 [雑誌]

 企画・構成は、いつも大変お世話になっている栃木医療センターの矢吹拓先生です。ポリファーマシーというテーマを扱った書籍や専門誌は数多く世に出ましたけれど、今回は、特に在宅というセッティング、そして信念対立終末期、多職種連携など、より実践的な視点から、多数の論考が掲載されております。

 

 僕は「薬が飲めないという問題;ポリファーマシーと服薬アドヒアランスというテーマで執筆させていただきました。いざ書き始めてみると、内容がどんどん膨れ上がり、当初ご指示頂いた分量の倍を超えてしまうという……。本当にすみません。

 今回、服薬アドヒアランス残薬に関する内容はもちろんですが、日本ではほとんど紹介されることのないNecessity-Concerns Frameworkや、healthy adherer effectについても論じています。また僕自身が考察を続けている薬剤効果の極小性と多因子性について、カナグリフロジンを例に取り上げました。ご興味がありましたら是非、手に取っていただけると嬉しいです。引用文献には全てPMIDを振らせていただいておりますので、このテーマの原著論文を確認できるquick referenceとしてもご活用できるかと思います。

 

  さて、あらためて見本誌を読み返していたのですが、盛大に誤植をやってしまいました。具体的にはP1122 左カラム 上から19行目です。

 「表1において、」という記載があるのですが、本文のどこにも表なんてないのです!!「このメタ分析において」と訂正いただければと思います。何度も確認したはずなのですが……。

 少しだけ言い訳をさせていただくと、実は初校時には(表1)が存在していたのです。しかしながら、前述したように、原稿のボリュームがあまりにも増えすぎ、校正時に図表の多くをカットすることになりました。表1ももれなく削除したのですが、本文の修正を忘れてしまった……という次第です。

 本当に申し訳ございません。論旨に大きな誤りはないと思いますので、ご容赦いただけましたら幸いです。