【Rp.+(レシピプラス)よく出る漢方薬ABC】~連載:臨床疑問のゆくえ~
早いものでもう4月。レシピ+の2017年春号が届きました。今回のテーマは「よく出る漢方薬ABC」と言うことで、総論から各論まで、漢方素人の僕には、とてもありがたいテーマです。特に各論は、実際の臨床現場で良く使われる漢方薬が解説されていて、とても実践的な内容になっています。
さて、JJCLIPで連載している「臨床疑問のゆくえ」も漢方をテーマにしたものとなっています。実際のJJCLIP配信は以下の通りです。
テーマ論文はこちら。
漢方薬、その効果をどう考えていくか、とても興味深いテーマでした。気血水(腎)理論のような漢方薬の理論体系は、たとえば一般的な薬剤(西洋薬?)における薬理学理論と等価なものです。漢方、とか生薬とかいうと、西洋薬よりはやや非科学的なイメージがありますけど、薬剤効果、つまり起こり得る現象を予測するという点に関して言えば、薬理学理論も気血水(腎)理論も、同じ科学理論なわけです。
とは言え、実臨床ではその臨床的な効果、僕は理論から予測される有効性と区別して「実効性」なんて呼んでいますけど、そうした臨床上の効果がどの程度か、そういう視点で考えていかねばらないのは、西洋薬でも漢方薬でも同じことです。
漢方薬に関する医学論文は探してみると決して少なくないことが分かります。漢方について、基礎から臨床まで、その学びを駆動するにあたり、本誌は良いきっかけになると思います。