思想的、疫学的、医療について

医療×哲学 常識に依拠せず多面的な視点からとらえ直す薬剤師の医療

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悪は悪人が作り出すのではなく、思考停止の凡人が作る

悪の凡庸さ……。

数百万人のユダヤ人を収容所に送ったアドルフ アイヒマンは職務に忠実な凡人役人だった。

悪は悪人が作り出すのではなく、思考停止の凡人が作る。

ハンナ・アーレントの言葉だ。
BuzzFeedに興味深い記事が掲載されていた。

www.buzzfeed.com

「国家の指示と命令を実行するための、メカニズムの中の、一本の小さなネジに過ぎなかったから」

 広島の原爆投下作戦に参加したクロード・イーザリーの苦悩とユダヤ人哲学者ギュンター・アンダースの思索を追った内容だが、イーザリーの対極にあるのは「凡庸な悪」、そしてアイヒマンについても触れられている。無思想が犯す罪、これほど危険なものはない。権威を妄信して思考停止することこそが、おそらく一番危険な思想となりえる。

 超情報化社会。僕たちはあらゆる情報に囲まれている。医療に関してもそうだろう。あらゆる医療・健康情報があふれているこの社会で、権威を盲信して思考停止することこそ、臨床をめぐる価値判断から何かを奪っていく。その何かとは何なのか。あまり芸能関連のニュースを見ることはないが、以下の記事が示唆的だった。

news.livedoor.com

2016年12月、僕は実に10年ぶりに広島の地に立った。写真はRicohのGR28mmで撮影したもの。

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 たとえ歯車の一つであっても思考しない歯車になってはいけないのだと思う。何かを変えられないのだとしても、抵抗を試みた経験だけが救いに繋がっていくと、僕はそう思う。